
先日日本に一時帰国したときに京都に行ったついでに桂離宮を見学してきました。
桂離宮はブルーノタウトの「発見」により長らく日本の美の普遍性がそこにあると評されてきました。
『 つくられた桂離宮神話』井上章一著では、桂離宮の江戸時代からの評価の変遷を調べ上げ、タウトの桂離宮がいかに神話のようにつくりあげられたものかということを説いていきます。
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実際に桂離宮をみたときに感じることは日本の美の普遍性やモダンデザインというよりも、当時としては新しいものを取り入れたり、古いものを斜めに見てデザインしなおしたりしたものであるように思いました。
見学コースでは書院にはいることができなかったのが残念ですが、その他の建物はそれぞれお客さんを喜ばせるために亭主ががんばっている感じが伝わってきます。

上の写真は野物の木を柱梁につかった亭で接合部も自然に枝分かれしているように見せています。
その前にはソテツの木が植えられていて、当時としては珍しく、来た客は皆驚いたのではないかと思います。

他にも木と竹を組合わせた雨樋のディテールや小さな花柄のふすまなど、来るものを楽しませる趣向が詰まっています。


水と緑のお庭をめぐるのはワクワクします。
舟でアプローチをする亭もあります。
ただ、今年の猛暑のせいで苔が枯れてしまっているのが残念でした。

昔は見学するために葉書で一ヶ月前に送って申請をし、、、とかなり面倒くさい手続きが必要でしたが、今はホームページから気軽に予約ができるので、京都にお立ち寄りの際はぜひ見学に参加してみてはいかがでしょうか。
[見学申込] 宮内庁参観案内
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