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  • Writer's pictureTekemori Hiroomi

ル・コルビュジエ / チャンディガール展, コルビュジエの都市計画について

Updated: Jun 6, 2018

現在「ル・コルビュジエ / チャンディガール展」が東京の寺田倉庫で開催されています。チャンティガールはインドにある都市で、フランス人建築家のル・コルビュジエによって1951年に設計され、なにもない更地の状態から都市が建設されました。2016年にはコルビュジエの一連のプロジェクトの1つとして世界遺産にも登録されています。コルビュジエの建築作品は世界中に数多く残されていて日本でも国立西洋美術館が有名ですが、都市計画は全部で23のプロジェクトが発表されているなかでチャンティガールが唯一実現した計画です。

チャンティガールの計画の主な建築もコルビュジエによって設計されており、今回の展覧会ではその中心的な建物である「高等裁判所」「議事堂」「合同庁舎」の1/100の模型が展示されているそうです。来週は日本に行くので、なんとか時間をみつけて見にいきたいです。

私の修士論文のテーマが「ル・コルビュジエの都市計画に関する研究」で、図面から都市の骨格となる道路計画と街区の建築形状取り出して、分類と分析をおこなうというものでした。上の写真はそれぞれの計画の道路を同じスケールで年代順に並べたものです。チャンティガールは最初期に描いた理想都市のような放射状の都市計画ではなくなっています。私も実務でクライアントの要望やコストなどのさまざま条件のもとでマスタープランの設計を行なっていますが、コルビュジエがチャンティガールを設計したときのプロセスを知りたいです。コルビュジエは自分が描いていた理想都市を建設できたのか否か。

道路骨格から考えると、チャンティガールの道路骨格の図面の縮尺をかえると、そのまま北京の城内の大きな道路形状にあてはまるということで、北京の実際の都市を参考にした可能性があると思います。この修士論文は学会発表などもしなかったのですが、もう一度まとめ直してどこかで発表できればと思っています。


コルビュエは先日こちらで書いたJean Prouveとも一緒に活動をしていたこともありました。当時フランス人建築家(コルビュジエはスイス出身ですが)としての彼らはベトナムをはじめとするインドシナのことをどう考えていたのかも気になるところです。


[参考]建築倉庫ミュージアム、リニューアル後初の企画展「ル・コルビュジエ / チャンディガール展 -創造とコンテクスト-」開催 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000014158.html


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